4.3_05 十六夜の月

帰燕館のヒエンは、捕虜交換に臨みたいようだ。


ヒエン「さぁて、これでやるべきことはやった。
こちらが引き渡す帝国軍将兵の移送についても、ハクロウが指揮してくれているのでな……。
わしらは、先行して出発しよう。
カストルム・フルーミニス近くの川岸にて、
海賊衆の小舟と合流するのだ。」

無二江流域の海賊衆の船頭と話す

海賊衆の船頭「お待ちしておりました。
これで皆さん、お揃いのようですね。」

ヒエン「うむ、では改めて、最後の確認といこう。
捕虜交換は、川向こうに見えるあの施設で行われる。
おそらく、大使殿は何らかの企てをしているだろう。
だが、ドマの徴用兵たちは、何としても全員無事に連れ戻したい。
もしものときは、ユウギリ……避難誘導を任せるぞ!」

ユウギリ「承知!」

アルフィノ「私たち「暁」も、全力で支援させていただきます!」

ラショウ「施設の搬出口に、関船を停泊させて待っている。
何があろうと徴用兵たちを、ドマ町人地へと送り届けてみせよう。」

ヒエン「うむ、頼りにしている。
それでは、各々、抜かりなくゆくぞ!」

カットシーン開始

アサヒ「ようやく、この日がやってきましたね。
本日行われる捕虜交換は、ドマとガレマール帝国との、和解と共存に向けた最初の一歩……実に喜ばしい!」

ヒエン「わしとしても、平穏無事に捕虜交換が終わることを願っている。
ところで、そちらのコンテナの中身について伺っても?
どうにも気になるものでな。」

アサヒ「ああ、これですか?
前回渡しそびれたのですが、ちょっとした手土産ですよ。
ドマの復興には、いろいろと物資がご入り用でしょうから……。」

ヒエン「ほぅ、これは痛み入る……。
かような心遣いがあるとは、思いもよらなんだ……。
すでに交換すべき対象者が、そちらの手にわたっているようだが、大事の前の小事……あえて異を唱えまい。」

ヨツユ「それは、あたしのことかい?」

ヒエン「ヨツユ……。」

ヨツユ「そう、あたしの名はヨツユ。
ナエウリの忌み子にして、サシハイの寡婦……。
そして、ドマ代理総督!
お前たちを統べ、お前たちから搾取する者だ!」

ヒエン「……記憶が戻ったのであれば、そなたも捕虜交換の対象。
大使殿と帝国へ帰るというなら認めよう。
だが、いまだドマ代理総督を名乗るのは、認められんな。」

ヨツユ「クックック……。
反乱軍の頭目風情が、粋がるんじゃないよ。
帝国の支配に抗う者あれば、尽く粛清せよ……。
これがゼノス様から与えられた、ただひとつの役目!
あたしはそれを果たし、ずうずうしく、ふてぶてしく、泥土のようなこの国に君臨し続けよう!
これよりこの地に明けは来たらず。
我が腹より満る闇に呑まれ、とこしえに夜見の国となろう。
そこにあたしは輝く、冷え冷えとした月のごとく!!」

ヒエン「この光は……!?」

アルフィノ「……蛮神!?」

アサヒ「ドマ人の女が、蛮神召喚を行った。
これは明確な協定違反だ……。
捕虜交換は中止、撤退準備を急げ……。」

マキシマ「し、しかし……!」

アサヒ「皇帝陛下の代理者たる全権大使に逆らうのか?
いいな、撤退準備だ……。」

マキシマ「グッ……了解であります。」

ユウギリ「ヒエン様、退避を……!」

ヒエン「だが……!」

1. ここは任せろ!
2. 今は退くべきだ……

ヒエン「クッ……蛮神相手では、足手まといになるだけか……!
すまん、今ひとたび、そなたの力を貸してくれ!
わしらは撤退する……!
が、徴用兵たちの脱出を導くのを忘れるな!
今度こそ、誰ひとりとして見捨てるわけにはゆかんぞ!」

ユウギリ「承知!」

????「やはり、お前が立ちはだかるか……
今ならわかる、その忌々しい光の力が……。
だけどねぇ、今やあたしは夜の神……。
白銅鏡から産まれ出た、夜と月を統べるツクヨミなのさ……!
この力をもって、あとひとつ、憎くて憎くてたまらないものを葬り去る……。
お前にだって、止められやしないよ。
さぁ、賭けの続きといこうじゃないか……。
ドマに夜明けがあるのか否か、未来とやらを占うのさ!」

カットシーンここまで

コンテンツ開放 ツクヨミ討滅戦

蛮神「ツクヨミ」を討伐

ツクヨミ討滅戦

ツクヨミ「夜の悉、愉しもうじゃないか!」

ツクヨミ「忌々しい!」
「お座敷遊びといこうか!」

ツクヨミ「さあて、得物を変えるとするかねえ……。」

ツクヨミ「いつまで保つかねぇ?」

ツクヨミ「そおら!」

ツクヨミ「この得物にも飽いてきた……次は、こいつで嬲ってやろうじゃないか。」

ツクヨミ「鳴いておくれよ?」

ツクヨミ「やってくれるじゃないか……
だけどねぇ、こっちにも意地ってものがあるのさ!」

月下彼岸花履行

ツクヨミ「な……力が……抜けて……」

ツクヨミ「ああ……そういうことかい…………。
まだ足りないってんだろう、あたしの恨みが……。」

ヨツユ「這い出てきな、亡者どもッ……憎きあたしを切り刻めッ!
それが恨みの……あたしの力の糧となるッ!」

養父の幻影「忌々しい娘だ。
どこまでも、迷惑をかけてくれる……。」

養母の幻影「アンタは本当に疫病神だよ!」

ヨツユ「そうさ、あたしは疫病神さね。
呪い呪われ、お前たちを夜見の国へと導く、悪しき神さ!」

ドマ人の幻影「ナエウリの忌み子め…」
ドマ人の幻影「サシハイの寡婦がッ!」
帝国兵の幻影「上手く取り入ったもんだ!」

アサヒの幻影「せいぜい華々しく戦って下さい、姉さん。
俺のために……ね。」

ヨツユ「下衆な男だねぇ……。
こんなところまで、ノコノコ出てくるなんて……。」

アサヒの幻影「お前がいなければ俺がゼノス様にッ!」

ヨツユ「アサヒ……
お前は……お前だけは……」

ゼノスの幻影「貴様の悪運も、とうとう尽き果てたと見える……。」

ヨツユ「あたしを……裁きにきたってわけかい……。
なら、やってごらんよ……やれるものならねぇッ……!」

ゼノスの幻影「消えろ…」

ゴウセツの幻影「下がっておれ、ツユ……!」

ヨツユ「ッ……!?
何故……何故、あんたがここに……?」

ゴウセツの幻影「ぬおおおっ!」
ゼノスの幻影「邪魔だ…」
ヨツユ「嗚呼…
なぜ…なぜなの?」

ゴウセツの幻影「ツユよ、生きるのだ!
生きねば償いも、恩返しもできぬのだから!」

ゼノスの幻影「哀れだな…」
ゴウセツの幻影「ツ…よ…
…きる…だ…!」

ヨツユ「…………そうかい。
でもね……もう遅いのさ……。」

ヨツユ「ここに咲きたる月下美人は、我が身を送る彼岸花……!」

ツクヨミ「彼岸花、闇の現に、咲き示す……。」

ツクヨミ「人より堕ちて、悪しき神たれ!」

ツクヨミ「光り混じりて、月は舞う!」

ツクヨミ「光り満ちて、月は嗤う!」

ツクヨミ「光り欠けて、月はいさちる!」

ツクヨミ「嗚呼、まだ、あたしは…………。」

ツクヨミ「まだ終われやしないッ!
この穢れた両の手で、成すべきことがあるのだから!」

ツクヨミ「ひねり潰してくれる!」

ツクヨミ討滅戦の攻略を終了

カットシーン開始

(倒れ伏したヨツユを銃撃するアサヒ)

アサヒ「ダメですよ、トドメはちゃんと刺さないと……。
コウジン族に献上させた神器と、手土産のクリスタルで召喚させた即席の蛮神とは言っても、一応は、神の端くれなんですから。
そう睨まないでください。
蛮神は、帝国にとっても敵なんですから、処分するのは、当たり前じゃあないですか!
それとも、感情にまかせて俺を殺しますか?
敵だったこの女のために、全権大使の俺を?
できるわけないですよねぇ!
そんなことをすれば、帝国とドマの和平の芽は潰えるんだから!
……あっ、もう潰えたんでした。
なにせ、ドマ人の女が蛮神を召喚したんですから!
神降ろしに手を染めないっていう、協定違反ですよね、コレ!」

(狂ったようにひとしきり嗤った後、虚脱するアサヒ)

アサヒ「本当は、俺がなるはずだったんだ……。
俺が、ゼノス様の代理になって、ドマを統治するはずだったんだ!
俺だったら失敗なんて、奪還なんてされなかった!
ゼノス様の期待を背負うに相応しいのは、俺だけなんだよォッ!
それを、この売女(ばいた)がッ!
グズめッ! 役立たずめッ!
アバズレめッ!」

(刺し貫く音の後、ゆっくりと宙に浮かんでいくアサヒ)

ヨツユ「アサヒ……ありがとう……ねぇ……。
復讐の機会……作ってくれてさ……。
善良の裏にはびこる邪悪……。
クサイものには蓋をして……汚れた部分は除け者にして……くだらない平凡を守ってきた、この国の連中……。
アサヒ……お前は……
あたしがどうなろうと、見て見ぬふりを続けてくれたね……。
それでこそ……あたしが最初に恨んだドマ人だ…………!
ああ、愉しい……。
あたしの腹は底なしだと思ったけど……
どうやら……底はあったみたい……。
やり遂げた……成し遂げた……復讐を……。
あんたのために……最期の力……残しておいて……よかった……よ……。」

(力を失い地に沿うヨツユの腕。アサヒを貫いていた刀が消え、同様に地に倒れ伏すアサヒ)

ヨツユ「なんて顔……してるのさ……。
さんざドマの民を……苦しめてきた……悪党が死ぬんだ……
もっと喜んだら……どうだい?」

1. ゴウセツが悲しむ →
2. 喜んでるが……

ヨツユ「あの……じじいかい……。
嗚呼……あの柿……おいしかった……かな………………」

(体から光が分離し、空中で霧散する。残された体はヨツユの姿に)

アサヒ「ハァ……ハァ……ゼノス様……。」

(過去視)

アサヒ「失礼致します!
お呼びでありますか、ゼノス殿下!」

ゼノスの顔を持つ男「アサヒよ、貴様はドマ出身だったな。」

アサヒ「ハ、ハイ!
私ごときの名を覚えていてくださったなんて……!
なんなりとご命令ください!」

ゼノスの顔を持つ男「うむ。
貴様を皇帝陛下の代理人たる全権大使に任命する。
ドマへ赴き、和平交渉を取りまとめよ。」

アサヒ「わ、和平……で、ありますか。」

ゼノスの顔を持つ男「そうだ。
ただし、その傍らで当地にて代理総督ヨツユを見つけ出せ。」

アサヒ「姉が生きていると?
ご命令とあらば、必ず……!」

ゼノスの顔を持つ男「これより貴様には、神降ろしの秘技を授ける。
ヨツユを見つけたならば、その手法を手ほどきせよ。
奴には、信仰心など露ほどもなかろうが、八百万の神が息づく東方の生まれならば、依り代にはなる。
紅甲羅の神器と成すべき願いがあらば、神のひとつも降ろせよう。」

(白銅鏡を受け取るアサヒ)

ゼノスの顔を持つ男「むろん才なき女は、自ら身に宿した蛮神の虜となり、願いに囚われた生ける亡者と、なりはてるだろうがな。」

アサヒ「殿下にこの命救われたときより、ご恩返しすることを、夢見てきました……。
ご命令を遂行することに、何ら迷いはありません。
が、蛮神ひとつを召喚させたとて、ドマの反乱軍には神殺しの英雄がついているとか……。
殿下の深淵なる策の真意を、お聞かせいただけませんか?」

ゼノスの顔を持つ男「ふむ……嘆かわしいことに、この帝都にも、民衆派なる軟弱者たちが蔓延りつつあるという。
奴らに今一度、蛮神の脅威を認識させねばならん。
貴様が我が手となり、警鐘を鳴らすのだ。
世界を真の意味で救済するために……やってくれるな?」

アサヒ「私が殿下の手……!?
ハッ……やり遂げてみせます、必ず!」

(過去視ここまで)

アサヒ「ゼノス様……我が主……!
あのひとが……お前を……必ず…………」

(天を仰ぎ事切れるアサヒ)

ヒエン「無事のようだな!」

(倒れたヨツユを見て衝撃を受けるゴウセツ。フラフラと亡骸に近づき崩折れるように膝をつく)

ゴウセツ「……逝って、しまったか……。
これが天命というなら、あまりに……あまりに酷い……。」

(むせびなくゴウセツの背中)

ヒエン「ヨツユともども大使殿は死んだ。
そなたが無事であったことは不幸中の幸いだが、これで帝国との和平も崩れたか……。」

マキシマ「お待ちください!」

ヒエン「むっ、逃げたものとばかり思っていたが……。」

マキシマ「見届けるのも、我が役目と踏みとどまっておりました。
アサヒ対しは先ほどの神降ろしが、協定違反に当たると、申しておりましたが、私には…………。」

1. 自分は過去を視た
2. 裏にはゼノスがいる

マキシマ「なんと……ゼノス殿下の密命であったと!?
これが噂に聞く、超える力……
過去を視るという力なのですね!?」

ヒエン「待て、ゼノスが生きていると?
神龍なる蛮神の力を手にした奴は、戦いに破れ、アラミゴの空中庭園にて、自刃したはず……!
わしもこの目で、奴の屍を確認したのだぞ!」

マキシマ「お言葉ですが、殿下が亡くなっているはずは……!
小官は、出立前にゼノス殿下にお目通りしております。
負傷されつつもアラミゴより帰還し、現在は療養中で……。」

アルフィノ「いったいどういうことなんだ!?
確かにゼノスは死亡し、埋葬までされているというのに!」

マキシマ「……どうやら、私を謀っているのではないようですね。
仮に何者かが、すでに亡くなっているゼノス殿下を騙り、帝都中枢に入り込んで、ドマとの和平を妨害しているとしたら……
これは我が国にとっても一大事です。」

ヒエン「ならば、捕虜交換の件はどうする?
徴用兵らは、我らがすでに脱出させているが……
こちらには、未だ捕虜たちを返還する意志はある。」

マキシマ「私は和平を望む民衆派です。
アサヒ大使が不慮の事故で死亡したとなれば、次席である私に、捕虜交換を進める権限があります。」

ヒエン「では、ただちに進めよう。
両国の和平の可能性を途切れさせんためにも……。」

マキシマ「ありがとうございます、ヒエン様。
では、私は返還いただいた捕虜たちを艦に移譲させ次第、本国に帰還……事の真相を確かめさせていただきます。」

ヒエン「暗い陰謀の影を感じる。
どうか、気を付けられよ……。」

アルフィノ「その旅路、私も同行させていただけませんか?」

アリゼー「ちょっと、アルフィノ!?」

アルフィノ「死んだはずのゼノスからアサヒに対し、神降ろしの手法が伝えられたとするならば、その裏にアシエンの存在が介在している可能性が高い。
アシエンとは、肉体をもたない魂だけの存在……
私たちの経験と知識がなければ、対抗することは難しい。
違うかい?」

マキシマ「そのアシエンなる者たちに関する知識を、我々に教えてくださると?
そうであれば、もちろん歓迎しますが……。」

ヒエン「危険は覚悟の上での申し出とみた。
命を賭けるに値する使命であると、そう感じているのだな?」

アルフィノ「はい……。
これまで、私は(彼・彼女)の隣を歩むことで、その行いを見てきました。
私ひとりの力は、(彼・彼女)の足下にすら及ばないでしょう。
ですが、人と人を結びつけ、絆を編むことならば、この私にも、できるかもしれないと思うのです。
たとえそれが、かつての敵であったとしても……」

1. 行ってこい!
2. アルフィノならできる

ヒエン「うむ、ならばこうしよう。
アルフィノを我がドマ国の正式な使者に任命する。
この身分があれば、ただの旅人として赴くよりは安全であろう。」

アリゼー「……わかったわよ。
留めても無駄なんだろうし、行ってくればいい。
でも、くれぐれも無茶はしないでよ……?」

アルフィノ「ありがとう……。
それじゃ、行ってくるよ。」

(マキシマと共に、仲間を後にし去っていくアルフィノ)

カットシーンここまで

ヒエンと話す

ヒエン「大使殿の企みが、蛮神召喚だったとは思いもよらなんだが、そなたがいてくれて、まっこと助かった。蛮神を討伐してくれたこと、感謝する!
しかし、ヨツユが神降ろしに手を染めようとは……。
ゴウセツは言葉もなく、去ってしまったが、その心中を思えば、致し方あるまい。」

ユウギリ「ゴウセツは、自ら漕いできた小舟で町人地へ帰ったようです。
徴用兵らも大方は、海賊衆の関船で脱出させましたが、逃げ遅れた者たちがいたので、川岸に待たせてあります。」

ヒエン「よし、その者たちとともに、ドマ町人地へ帰るとするか。
徴用兵らが戻ってきた喜びを分かち合おうではないか。」

カットシーン開始

(徴用兵達を待つ家族や縁者が帰燕館の前で、こちらへ向かってくる待ち人を見つける。駆け寄る徴用兵、それぞれの再会を喜ぶ人々。)

ヒエン「待ちに待ったこの光景……
見ることができたのも、ひとえにそなたのお陰よな。」

(徴用兵やドマで帰りを待っていた人々が、次々にヒエンと光の戦士達に対し頭を垂れ始める)

(ヒエン達の返礼、そして三々五々散っていくひとびと)

(別の方向からゆっくりと近づいてくる人影一つ)

ゴウセツ「ここにおられましたか……。」

アリゼー「ゴ、ゴウセツ!?」

ユウギリ「その頭、まさかお主……!」

ゴウセツ「刀も握れぬ老いぼれでは、若のお役に立つことも難しいでしょうからな。
頭を丸めて僧となり、旅をしながら、すべての犠牲者たちの魂を供養して回ろうかと、思い立ったのでござる。」

ヒエン「すべての……か。」

1. 行ってこい、ゴウセツ!→
2. 行くな、ゴウセツ!

ゴウセツ「ハッハッハッ!
かように晴れ晴れと送り出してもらえれば、拙者の足取りも軽くなろうというものでござる。」

ヒエン「アルフィノを見送ったかと思ったら、今度はゴウセツか。
次から次へとよくもまぁ、それぞれに己が道を見つけるものよ。
これは、わしも負けておれんな。」

ゴウセツ「若ならば、よき国へ至る道も見つけられましょう。
断りなく頭を丸めましたのは、このゴウセツ、最後のわがままとお受け入れくだされ。」

ヒエン「応ッ!
ゴウセツ……
わしは民とともに歩み続け、幼子たちが笑って暮らせる国を築いてみせよう!」

ゴウセツ「それが、恨みの果てに散った、彼の者の手向けにもなりましょう……。
では、これにて御免……!」

カットシーンここまで

ドマ町人地のヒエンと話す

ヒエン「……ふう。
行ってしまったか……ゴウセツ…………。
さぁて、そなたらには、まっこと世話になったな!
改めて礼を言いたい、「帰燕館」まで来てくれ。」

帰燕館のヒエンと話す

カットシーン開始

ヒエン「そなたらの尽力のおかげで、徴用兵たちが無事に戻ってきた。
これで、復興にも追い風が吹くはずだ。
まこと感謝しておる……ありがとう。
アサヒの背後にいるゼノスを騙る存在の動きが気になるが、この件に関しては、アルフィノの報告を待つよりない。
しばらくはゴウセツに誇れる国造りに、励むとしよう。
去った今だからこそ言うが、ゴウセツが、記憶を失ったヨツユに対して、あんなにも肩入れしたことには、事情があってな……。
25年前……ゴウセツは、帝国の侵攻時に妻と娘を失っておるのだ。
あやつは童返りしたヨツユに、亡き娘の姿を、少なからず重ねていたに違いない。
妻子を失ってからのゴウセツは、ドマという国に、人生のすべてを捧げてくれていた。
しってのとおり、精魂尽き果て倒れるまでな……。
失った娘の代わりというわけにはいかんが、あやつには、ツユとともに、穏やかな余生をおくってもらいたかった……。」

ユウギリ「ヨツユの死が天命だったとしたら……
なぜ、天は彼女を一度生かし……記憶を失わせたのでしょう……?」

ヒエン「…………さて……わからんなぁ。
天のさだめは知る由もない……。
だが、これだけは言える。
僅かな間だが、ツユという娘は確かに存在した。
そして、ゴウセツはツユとともに、ささやながらも、幸福なときを過ごしたのだ……。

カットシーンここまで

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