遠征の三王。

3.x蒼天のイシュガルドでの最難関レイドに位置づけられた機工城アレキサンダーでは、起動編のドロップ装備に「ゴルディオン」、律動編のドロップ装備は「ミダース」という名前が冠されており、その3つを律動編零式の開放の際に詩人ヨシダ…じゃない、異邦の詩人が語ってくれております。

異邦の詩人
「……ここで少し、蘊蓄(うんちく)に耳を傾けてほしい。
「アレキサンダー」「ミダース」「ゴルディオン」は、 ある寓話に登場する、偉大な王たちの名が由来なのさ。
彼らは一生を遠征に費やしたという、伝説の三王……。 それを「移動する理想郷」の名に選ぶとは、微笑ましいじゃないか。」
エオルゼアダイアローグ @ ウィキ – 機工城の英雄夢想詩

本日の記事はこちらの三王について。

世界史や神話伝承に興味のある方もない方も、アレキサンダーの名前自体は学校で耳にしたり教科書で見たことがあるかと思います(覚えているかどうかは別問題としてな!)

アレキサンダー王、というよりは、「アレキサンダー大王」という呼ばれ方で有名ですね…アレキサンダー大王は紀元前のマケドニア国の王様で、異邦の詩人が言うとおり、王位につく直前からのほぼ一生を遠征と他国の征服に費やした野望溢れる人でした。

西欧歴代の名だたる支配者が、この王のことを歴史的英雄として尊敬したと伝えられているのは、恐らく彼が併呑し統一を果たした領土の広さとそれにかけた時間、それを成し遂げた彼の天才的軍略の才をしてのことでしょう。

紀元前の当時、地中海からインダス川(インドギリギリ入ったくらい)までの東西およそ4000kmオーバーの土地を、10年で飲み込むように征服していったのですから、そりゃ偉業と表現して差し支えないかと。
時代のことを考えると、たったの10年でですし。

この「1世代での征服領土の広さ」は歴代2位とされています。彼を凌ぐ1位はお馴染み「チンギス・ハーン」で、その英雄(?)の生誕は、アレキサンダー大王の死後から約1000年は待たねばなりません。
大王がいかに凄まじいか推して知るべし。

この大王の遠征があったことでヘレニズム文化が生まれ、それが中世の暗黒時代を(スキップして?)経て、ルネサンスに引き継がれ、現代の様々なヨーロッパ文化の元になったワケです。

さて、このアレキサンダー大王、中でも有名な伝説の一つに「ゴルディアスの結び目」というのがあります。
おや、ゴルディアス…ですか…ふむ…

ネタバレより先にこの伝説の要旨をかいつまむとこのような感じ。

とある昔にある王様が荷車と柱を固く結び、「この結び目を解くものこそこのアジアの王になるだろう」と予言されたと言われています。
何人もの人間がこの結び目に挑みましたが全く解かれる様子がないまま、ある日遠征中のアレキサンダー大王がこの結び目を刀でぶった斬って「ほれ解けたぞ」とやってしまったのでした。

この伝説が真実かどうかはさておき、実際アレキサンダーは当時の認識におけるアジア地方を制圧しました。予言そのものは成就されたことになりますね。

で、この「『ゴルディアス』の結び目」、うーん、何となく「ゴルディオン」に似てるなあ…
というのもそのはず、ゴルディオンはこの伝説に出てくる都の名前であり、この都と伝説の結び目を作った王様こそ、ゴルディアスという名前なのでした。

このゴルディアス、上記の伝説要旨では略してしまいましたが、王様不在の都において「次の王様は牛車を引いてやってくる」という予言があった時、たまたま牛車を引いてそこに現れたために王様になった、というラッキーメン。
そして、ゴルディアスの結び目」の伝説にいくつかあるバリエーションの中で、このゴルディアス王の息子の名前こそがミダース、とされているものがあるそうです。

でもこれは伝説上の話に限るようで、実際歴史を紐解くと、現在のトルコ中西部に存在したフリギア王国では、王名としてミダースかゴルディアスを名乗ったとされているようです。(フランスでルイだのフィリップだの、英国でジョージだのウィリアムだのが何世と名乗ってるのと似たようなもの…ですかね)

因みに、このゴルディアスが牛車を引いていたことをして「これは長い旅の果てだったことを示す」という説がある様子。
というところから、この三王というのは、我々の史実における当該の伝説を引用、或いはインスパイアしたものと考えてよさそうです。

とは言っても、ゴルディアスとミダースが「長い旅の果てに将来ゴルディオンと呼ばれる地の都において王様となった」点について、遠征したという伝説ではない(あくまでアレキサンダー大王が結び目を解いたという内容についての前フリ)ので、多少改変したのかな?単に私が不学で、該当するソースの知識がないだけかもしれませんが。


3.4で導入となる新たなアレキサンダー…最後の章にあたる舞台にどのような名前がつき、なんという名前のドロップ装備が来るのか(バハムートの前例をたどるなら、そのもの「アレキサンダー」が来る可能性は高いのかなー)、現時点では予想を楽しむのみですが、エオルゼアでの放浪の民・ゴブリン達の一派が理想?をもって召喚した蛮神の名前が、我々の史実では征服王という二つ名を持つ「アレキサンダー」であったことは、確かに異邦の詩人の言う通りロマンを感じる昨今です。

さて、蛮神化したアレキサンダーのFF内でのモデルについても触れておくことにしましょう。
まず確実にオリジナルはFF6のアレキサンダーでしょうが、こちらは何故「でっかい機械」の見た目なのか等については一切説明がなかった気がします…?攻撃も「聖なる審判」1つきりだったかな?
FF11ではキーキャラクター(神?)扱いとなり、更には「超新星ゴルディオス」という、恐らく上記通りの伝説に関連して命名された現象を伴っています(敵方となったオーディンにゴルディオス関連の話はないはず…あちらは北欧神話ですしね)。

ここまで書いといて実は私律動編はノーマル1層にさえ行っておりません!(しろめ)
我ながら酷いオチだった。
事情が様々ありましてな…うん…まあ…そのうちね…(´・ω・`)

広告